【集会報告】2・11反「紀元節」行動

 天皇「代替わり」の年最初の、反天皇制集会・デモとなった反「紀元節」行動。講師は、昨年一二月に提訴し、二月二五日に第一回口頭弁論を迎えたばかりの即位・大嘗祭違憲訴訟の呼びかけ人でもある菱木政晴さん。会場の在日本韓国YMCAの国際ホールが一杯となる一三〇名の参加者だった。

 菱木さんは、真宗大谷派の僧侶という立場から、天皇制・靖国の問題について、たくさんの例を引きながら語ってくれた。曰く。天皇が神であるとは誰も信じていないが、天皇の神性についてはどうであろうか、と。本当に超越的な存在である必要はなく、そのようなふりをすることが大事。多くの人はそれを漠然と信じ、そこに統合機能と補償機能が働くと。また、彼がずっと関わってきた靖国違憲訴訟や即大違憲訴訟は、政教分離原則を反戦の思想として闘ってきたこと、それは国家神道との闘いでもあったこと。そして一二〇七年、親鸞たちが、格差を正当化する神祇と国王を拒否したことで受けた弾圧(死刑と流刑)と、その後も続く同様の思想弾圧を、天皇制国家、国家神道の現在につながる問題として語った。多岐にわたる話題と笑いのなかで、得るものは多かった。

 その後、終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク、3・1朝鮮独立運動100周年キャンペーン、3・11行動、辺野古への基地建設を許さない実行委員会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、「オリンピック災害」おことわり連絡会、即位・大嘗祭違憲訴訟の会からそれぞれアピールをもらい、同日時に同じ韓国YMCAの別会場で集会を開催していた第53回なくせ!建国記念の日・許すな!靖国国営化 2・11東京集会実行委員会からのアピールを読み上げた。最後はおっちんズの「天皇制はいらないよ」の歌でバシッと締めくくってもらい、元気にデモ出発。右翼は少なくてよかったが、警察は常に参加者の背に手をかけ、後ろから押し続け、参加者を転倒させるまでのひどい規制だった。実行委は警察への抗議を準備中。

(大子)

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