四月二〇日、浜松でも天皇制を考える講座が開催された。人権平和・浜松が準備した「代替わり問題浜松講座」だ。私は「ここが問題!天皇代替わり」という課題を与えられ、参加者とディスカッションするという、とても有意義な時間をもらった。
私からは、明仁天皇「退位」の経緯と問題を簡単におさらいし、「代替わり」のスタートの時点における天皇の「国政関与」問題、天皇制強化となる「退位特例法」成立等を時系列で簡単に整理し報告した。
次のステージとして「退位・即位・大嘗祭」と続く諸儀式が、政教分離・主権在民・民主主義原則に反することを、いくつかの具体的な例を出して紹介した。こういった、天皇の世代交代による大騒ぎが、天皇制の侵略戦争・植民地主義政策への責任という問題を希薄化していき、天皇の自由度が拡大していくことなども伝えたかった。今回、議論したかったことの一つは、この「代替わり」期間中に行われる天皇制教育の問題であった。「万世一系」思想の普及、天皇とその一族が日本の「伝統・文化」を体現しているという妄想の普及、世襲制や家父長制の天皇一族を持ち上げることによって、世襲制・家父長制に正当性を与えてしまう教育、等々だ。
会場からは、実にたくさんの意見がざっくばらんに出された。印象に残っているのは、「恩赦」をめぐる議論だ。この問題は私の頭の片隅に残っている。最後に浜松恒例の、主催者グループの歌。「今回は「君主制からの解放」を歌ってくれた。
コミュニティカフェPaoという素敵な会場が、議論を堅苦しいものとさせず、参加者が自由に話しあえる場をつくり出していた。もっとこういった議論の場がたくさんあるといいよね、と本当に思う。
(大子)