【集会報告】南京大虐殺・靖国に抗議した香港人弾圧を許すな

 五月九日、後楽園・文京シビックセンターで、12・12靖国神社抗議見せしめ弾圧を許さない会による、「南京大虐殺・靖国に抗議した香港人弾圧を許すな」集会が行われた。

 昨年一二月一二日、靖国神社の外苑で横断幕を広げて抗議した郭紹傑(グオ・シウギ)さんと、それを撮影していた嚴敏華(イン・マンワ)さんが、「建造物侵入」で逮捕・起訴され、半年以上も勾留されている。そのことの不当性に抗議し、彼らの行動の意味を考えていこうという趣旨の集会である。

 集会は、まず「村山首相談話の会」の藤田高景さんが、安倍首相の「歴史認識」と、それを忖度した裁判所の姿勢が、不当な長期勾留を招いていると批判。続いて一橋大学名誉教授の田中宏さんが「追及される日本の中国侵略責任」と題して講演した。日本人とアジア人の歴史認識のギャップとワイツゼッカー演説、サンフランシスコ講和条約による戦後処理のあり方、植民地主義と在日朝鮮人差別などについて、わかりやすく講演した。そして、ジャーナリストの和仁廉夫さんが、パワーポイントを使い、日本軍による香港軍政などの歴史を振り返りながら、香港人が靖国で抗議したことの背景を説明した。

 最後に、当日接見した長谷川直彦弁護士による、被告人からのアピールの紹介、一瀬敬一郎弁護士の裁判報告があった。

 次回の第四回公判期日は、六月二一日(金)午前一〇時~(傍聴抽選締め切りは九時半)、四二九号法廷。靖国神社権禰宜に対する検察側尋問などが行われる予定。毎回右翼の傍聴動員もあり、救援会から傍聴支援の呼びかけがなされた。参加者七五名。

(北野誉)