【集会報告】『女性宮家」「女系・女性天皇」 論議をどう考える?

六月一四日、女性と天皇制研究会(女天研)が集会を開催。「『女性宮家』『女系・女性天皇』論議をどう考える?」と題し、「女性天皇」容認論をふくめ、皇位継承問題について、この間メディアはどのように論じているのか、その内容検証と批判が主な目的であった。
 
規模的にはいつもの講座に近いが、今回は恵泉大学教員の齊藤小百合さんに講演をお願いし、質疑・討論を通して、新天皇即位後の皇位継承論議に、女天研の立場から参加者ともども介入していこうというものだった。
 
憲法学が専門の齊藤さんは、皇位継承問題もさることながら、天皇制そのものの違憲性について詳細に語られた。憲法一章(一条〜八条)が、いかに憲法の理念に反しているか。それは女天研でもずっと問題にしてきたところで、そこを憲法学的に専門の立場から話していただけ、力を得た。
 
そして、敗戦後天皇制を残し、現在も支えているこの日本社会の問題。憲法一条批判と同時に、一条にある「この(天皇の)地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」を引きながら、原理的には日本社会を構成する人々が天皇を否定することによって天皇制の土台を掘り崩し、天皇制をなくしていけることを、繰り返し力説された。それはパワポ(アニメーション)を使った、爽快な天皇制度崩壊の図で説明され、会場は盛り上がり、集会は笑いと納得が入り乱れながらあっという間に終了。
 
女天研は四月に「代替わりを祝わない!天皇はいらない!」と題するリーフも作った。この天皇ファッショ状況にこれからも反対の声をあげていきたい。

(大子)