七月一七日、12・12靖国神社抗議見せしめ弾圧を許さない会による、「南京大虐殺・靖国に抗議した香港人弾圧を許すな!7・17集会」が開かれた(文京区民センター、五〇人)。この日行われた第六回公判で弁護側証人尋問が行われ、裁判が大きな山場を迎えたことを受けたものだ。昨年一二月、南京大虐殺・靖国神社
に抗議する行動を行ない、あるいはそれを撮影して逮捕・起訴された郭紹傑(グオ・シウギ)さんと嚴敏華(イン・マンワ)さんは、度重なる保釈申請も却下され、不当な勾留がすでに八ヶ月を超えている。集会は、都留文科大名誉教授の笠原十九司さんの講演から始まった。
笠原さんは、学界において南京大虐殺の事実と死者の数などもほぼ確定してきているにもかかわらず、安倍晋三が中心になって取り組んできた教科書攻撃の「成果」として、中学校の歴史教科書から「日本軍慰安婦」の記述が消え、「南京大虐殺」の死者についても具体的な数値が消されていることなど、歴史修正主義の安倍政権にとって、南京と靖国が重要な意味を持ってきたことを明らかにした。二人の香港人に対する常軌を逸した攻撃は、その政治姿勢の反映でもあるはずだ。続いて、当日の証人尋問に立った田中宏さんと和仁廉夫さんからの発言、長谷川弁護士による法廷報告もなされた。
今後の裁判の見通しとしては、次回の第七回公判(八月二八日、一三時半〜)において論告求刑、最終弁論。一〇月一〇日午後、判決公判となる予定。救援会では秋にも集会を予定している。引き続き注目を!(http://miseshime.zhizhi.net)
(北野誉)