【表紙コラム】

6月9日(金)に成立した「退位特例法」の第7条に、「皇位とともに皇嗣が受けた物については、贈与税を課さない」と定めている。「皇位とともに皇嗣が受けた物」とは「三種の神器」のことらしい。ネットオークションにでも出せば、相当な高値で売れそうなので、非課税ならばそれなりの特典かもしれない。

そう考えている内に、天皇の資産が気になった。今回は明仁が死んでの代替わりではないので、もちろんこのタイミングでの相続(税)はないが、裕仁が死んだ際には、明仁は遺産9億955万円を相続し、約4億2000万円の相続税を納税したという。皇太后(良子)も相続人だったので、9億は裕仁の遺産の総額ではない。裕仁の遺産総額は18億6900 万円だった(とのことだ)。

今年3月、国王の「大名行列」的な来日で話題となったサウジアラビア。この国の先代のアブドラ国王の資産は、180 億ドル(2010年)といわれている。
裕仁と3桁も違う。世界一の石油産出国の絶対君主となるとさすがだと思うが、上には上がいて、タイの先代のプミポン国王は300億ドル。世界の君主の中で一番の資産家と言われた。

ただ、やはりもう君主制の時代ではない。なぜなら、世界一の資産家であるビル・ゲイツの資産は、その2.5倍(860 億ドル)であり、また、資産総額300億ドルを超える君主でない資産家は世界に20名以上いるから、……というわけではない。

20世紀に君主制から共和制に移行した国が65カ国あった。21世紀に入ってからも2カ国ある。英国連邦の16カ国を除けは、現在わずか28カ国しか君主制の国は残っていない。君主制から共和制への歴史の流れが歴然としてあるからである。

(君主なき世をおもしろく)