三月二七日、アキヒト・ミチコは沖縄・与那国を訪問した。それを前にした二四日、天皇「代替わり」と安保・沖縄を考える4・28–29 連続行動は、駒込地域文化創造館において、「天皇の沖縄・与那国訪問を問う3・24 集会」をもった。
講師は沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの大仲尊さんと、反天連の天野恵一。
まず、与那国出身である大仲さんは、島の暮らしや、語り継がれる沖縄戦の記憶から話を始めた。そして、伝えられる与那国での天皇のスケジュールについて検討し、牧場やヨナグニサンという蛾を見るというが、どこかで自衛隊と非公然でも接触する場があるはずだ、と注意を喚起した。そして、与那国の「軍神」大舛松市の顕彰や自衛隊誘致など、国境の島として軍事戦略的な意味を与えられ続けて来たこの地を、天皇の訪問を通じて改めて包摂することが今回の政治目的だと述べた。
天野は、八七年の、天皇の沖縄訪問反対運動を通して、自分たちの反天皇制運動が「沖縄」と直面した経緯をふりかえり、その過程で「ひめゆりの塔」で皇太子アキヒトに火炎瓶を投げつけた知念功と出会ったこと、その訴訟記録を読み直して感じたこと、などについて話した。
アピールとして、基地・軍隊はいらない4・29 集会、一坪反戦地主会関東ブロックから「辺野古ゲート前連続6日間500人集中行動」へのよびかけ、宮古島ピースアクション実行委員会の清水早子さんからのメッセージも代読された。最後に、実行委によって集会宣言が提起され、4・28–29 連続行動への結集が呼びかけられた。
天皇沖縄訪問を報じるメディアのトーンは、「日々沖縄に思いを寄せ続け『戦争の記憶風化』を懸念する両陛下」というものだ。そして、「本土」と沖縄の間の「歴史的なしこり」を、天皇夫婦の活動が癒していったという話だ。今後の行動を通して、その欺瞞性と政治的意味を、はっきりと批判していかなくてはならない。
(北野誉)