天皇制翼賛体制を全国各地に作りだす三大天皇行事の一つ『第36回全国豊かな海づくり大会─やまがた』が「森と川から 海へとつなぐ 生命のリレー」を大会テーマとして今年九月一〇日、一一日に山形県で開催される。現地で反対闘争が準備されていることから、七月一八日築地社会教育会館で、「8・15反『靖国』行動」主催で五〇人弱が参加して標記集会を開催した。
集会は、天皇アキヒトの「生前退位」の意向報道─新たな天皇Xデー攻撃への最初の反撃の集会として開始された。
鈴木雄一さん(反戦反天皇制労働者ネットワーク・山形)は、「東北(支配)と水産業」と題して「東北」、放流行事会場である「鼠ヶ関」(ねずがせき)という地名は、外敵の住む北のはずれを意味する蔑視感があふれている。さらに東北は戊辰戦争で朝廷にさからって以降、仙台におかれた第二師団を中心に経済と行政がつくられてきたなど東北の歴史を語った。今回山形「海づくり大会」の式典会場である酒田市も製鉄業など軍需産業のまちとして形成された。東北は「明治」に二回の天皇行幸が行われたが、その目的は自由民権運動弾圧と軍隊の慰労が主であり、軍隊を通して天皇制が入って来るというのが東北の歴史であった。そして山形「海づくり大会」は福島原発事故による海洋汚染を隠蔽し、被害者切り捨ての天皇による鎮撫工作である。復興を演出のための、天皇のための行事であると弾劾し、現地闘争への参加を呼びかけた。
天野恵一さん(8・15反「靖国」行動)は、「天皇行事の政治的意図」と題して、今後の天皇儀礼は、全部Xデープロセスで演出される。棄民化政策、被災者の切り捨てを行いながら『震災の復興』を演出する。その総仕上げは、『復興』茶番の東京オリンピックだ。護憲派の総崩れの中で、「違憲の行為はやめろ」という土俵で共闘する運動をどのように作っていくかが問われていると訴えた。
新たなXデー攻撃の中で「8・15反『靖国』行動」や天皇行事反対闘争の重要性を実感させる集会であった。
(野村)